s_a_n_s_o’s diary

公立高校のブラックな環境に耐えられず退職しました。仕事や生き方についてあれこれ悩む過程を書き残します。

Reading nookを作った

家の中にゆっくり読書ができるスペースがあったら、とずっと思っていましたが、年末の掃除の際にふと思い立って作ってみました。

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引っ越してきた時から置いてあった大きな食器棚は、二人暮らしには大きすぎて持て余していたのですが、これに本を入れてみたら立派な本棚に。寝室に溢れかえっていた本が全部収まりました。

椅子はとりあえずBBQ用に使っていたアウトドアチェア。Colemanのものですが座り心地がとてもよいのです。読書にぴったり。

照明は使う場所がなくてこれも持て余していたIKEAのクリップライト。コンセントが近くになかったのですが、幸いコードが長いので壁に釘を打って這わせて引っ張ってきました。

これで念願のリーディングヌックの完成です!

ここで座って静かに本を読む時間が最高に幸せ。今までデスクトップPCを置いた勉強机やベッドで読書していましたが、なんとなく集中できずモヤモヤしていたのが嘘のよう。キッチンは家の中で一番広いスペースなので、落ち着いて本を読むのには意外と向いていると分かりました。ここにいれば料理やお菓子作りも思い立ったらすぐ始められるし、快適すぎて離れられなくなりそう。

この数日で岸見一郎さんの「幸せになる勇気」と松浦弥太郎さんの「人生を豊かにしてくれるお金と仕事の育て方」読了しました。

キッチンに読書スペース、おすすめです!

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和室の砂壁?を珪藻土でリフォーム!

中古住宅を購入してDIY中です。最初は二階の洋室を自室にしていたのですが…ある日部屋の床が傾いていることに気づきました。

寝ているとなんだか気分が悪くなる…妹が遊びに来た時に試しに部屋に入ってもらうと「ほんとだ!すごい傾いてる!」とのこと(涙)。寝ている間の不快感は、三半規管が敏感に反応していたせいでしょう。

そんなわけで、引越し時にせっかくベッドやらチェストやらを運び上げてもらったにもかかわらず、泣く泣く一階に移すことになりました。

その前に、一階には和室しかないので、六畳+1.5畳の板の間の部屋に少し手を加えて居心地のよい部屋に改造します。

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こちらがリフォーム前の和室。前の住人が置いて行った年代物の桐箪笥も鎮座していました。使い道がないのでヤフオクにかけてみましたが結局売れず(笑)。止むを得ず玄関に移動させ、スリッパやら細々したものをしまう物入れとして使うことにしました。

さて、とにかくこの和室(というかこの家全体!)の壁が砂壁というのでしょうか、聚楽壁というのでしょうか、表面がザラザラして強く引っ掻くとボロっと取れる壁、色もくすんだベージュ?のような感じで部屋がなんとなく薄汚れた感じがします。長時間過ごす自室は明るくしたいと思い、壁を珪藻土で白く塗り替え、さらにホワイトのウッドカーペットを敷くことにしました。

使った珪藻土はこちら↓

https://item.rakuten.co.jp/tuzukiya/w08-1630/?scid=we_hbm_upc181

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壁塗りをしたことのある方なら分かると思いますが、一番大変なのは「養生」(塗料を付けたくないところを養生テープやシートで覆うこと)です…私はこの家でDIYを始めるまで「養生」なんて言葉も知りませんでしたが、これが一番大事かつ大変な作業だということをこの数ヶ月で学びました。写真の通り、この家は壁のあちこちに柱が数センチ浮き出た作り(アクセントなのか、これがセオリーなのか分かりませんが)のため、柱を一緒に塗るのでなければ一本一本養生する必要があります。これがとにかく、死ぬほど大変でした。いっそ柱ごと塗ろうかとも思いましたが、珪藻土を柱に塗っていいものか分からず、かと言って柱は壁と別にペンキ塗り、というのもなおさら大変な気もして…結局ひたすら養生テープを貼る作業から始めることになりました。

↓これです

https://item.rakuten.co.jp/akibaoo-r/hm000228076/?s-id=pdt_overview_image#10246047

最初は3センチ幅くらいのテープを使っていましたが、私のような壁塗り素人は3センチくらいのテープだと塗る時に余裕で塗料がはみ出します。なので途中から5センチ幅くらいのものに変えました。場所にもよりますが、初心者は幅広のほうがいいのかも。

養生が終わったら、いざ珪藻土!…ではなく、まず下地。この工程を省きたい!と切実に思いますが、試しに下地無しでちょっと珪藻土を塗ってみたら…ペイントローラーに壁の素材?がボロボロくっついてくるし、最初はまあまあ塗れたと思っても乾くともとの壁からアクのようなものが染み出してうっすら茶色になってしまいました。諦めて、ちゃんと下地を二度塗りしました。

下地はこれを使いました。ボロボロ系の壁にぴったりです↓

https://store.shopping.yahoo.co.jp/encho/4580138400065.html

下地塗りが終わり、ようやく、ようやく珪藻土塗りです!ここまで来ると、ひたすらローラーで塗りまくるだけなので楽しい!楽しい!壁塗りの醍醐味が味わえます!

塗り終えた壁がこちらです。

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苦労した甲斐がありました…満足です。床はニトリのウッドカーペット。

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光の加減でベージュっぽく見えますが、実物はもっとホワイトです。

https://item.rakuten.co.jp/nitori/7050286-/?gclid=CjwKCAiArbv_BRA8EiwAYGs23IRcyieKzKatNHhivB05FzFw22V9rHKcfenNlrw63kOlCP4uZgx-LhoC2ygQAvD_BwE&scid=af_sp_etc&sc2id=af_113_0_10001868&icm_acid=227-088-5686&gclid=CjwKCAiArbv_BRA8EiwAYGs23IRcyieKzKatNHhivB05FzFw22V9rHKcfenNlrw63kOlCP4uZgx-LhoC2ygQAvD_BwE&icm_agid=64454068268&icm_cid=1425271914

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この柱の微妙な出っ張りのせいで敷くのに大苦戦…最後はカッターで数ミリカットしてようやく収まりました^^;えーい柱めー(普通のお部屋ならサクッと敷けると思います)
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壁はこんな感じで下地のザラザラ(凹凸)がそのまま残っていますが、これはこれで味があっていい感じ。真夏の汗だく労働、トータル一週間近くかかりましたが、完成した時の達成感と満足感はたまりません。ストレス解消、というか、無心になりたい時は壁塗りが一番かもしれません。

とはいえ、夫に「俺の部屋もやって欲しい」と言われた時はさすがにちょっと…何か見返りを!でないとあの労働量には見合わない!と思ってしまいました(笑)

砂壁ではない普通の壁で、柱などの出っ張りもないお部屋なら、1日あれば楽しく塗れると思います。イライラ・ストレス溜まっている方、壁塗りオススメです!

ベッドの脚ちょっぴりDIY(DIYはメンタルヘルスの救世主!)

晴れて壁塗り完了した六畳間にベッドを運び入れ、ようやく落ち着いて眠れる環境が整いました。

ただ、ベッドを置いた場所はもともと畳だった場所からほんの少し段差がついた板張りのスペースのため、ちょっとした問題が。

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ベッドの片側の脚が板張りのスペースからはみ出してしまうのです。1センチ程度のわずかな段差ですが、ベッドに上がるたびにギシッと音が鳴るのが気になっていました。このまま使い続けるとベッドが歪んでしまいそう。

今日はこのプチストレスを解消するため、板をベッドの脚のサイズに切って高さを揃える作業を実行しました。

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ちょうど薄い合板が余っていたのでノコギリとカッターで4センチ×4センチに切って、一枚だと高さが足りなかったので二枚張り合わせ、ボンドでくっつけて完成。本日のDIY無事終了です。

たったこれだけの作業でも、気になっていたことが解消できるとすごくスッキリします。DIYって本当にメンタルに効きますね!

 

今朝は4時前(!)からまた隣人がわぁわぁ騒いでいて目覚めが悪かったのですが、プチDIYのおかげで復活です。気分が晴れない時はとにかく手を動かして何か直したり片付けたりするとびっくりするくらい簡単にサッパリした気分になれるので、プロに頼んだり買って済ませたりしてしまうのはできるだけ避けて、落ち込んだ時に作業できるあれこれをとっておくようにしようと思います。

隣人がうるさい

今年の5月に今の家に引っ越して、そろそろ3ヶ月。家の中を整理したり修理したりして、だいぶ住み心地は良くなってきた。ただ、隣人のうるささには少しも慣れない。

引っ越してきてすぐ隣家には挨拶に行った。出てきたのはもう80過ぎと思われるおばあちゃんだった。挨拶の品を渡して「お世話になります」というと、年寄りばかりでこっちこそ迷惑かけます、というようなことを言っていた。年寄り夫婦の二人暮らしなんだろうか。ニコニコして感じのいい方だなとその時は思った。

数日もたたないうちに、尋常ではない怒声が隣家から聞こえてくるのに気付いた。女性らしきヒステリックな声が怒鳴り散らしている。誰の声なのか、なんといっているかはよく分からない。怒声の相手の声も聞こえない。夕方から夜にかけて、時には昼間から、日によっては何時間も断続的に聞こえてくる。

多分お嫁さんがお姑さんとうまくいっていないのだろう、と夫と話した。それにしてもその剣幕と時間の長さが異常だ。厄介なところに引っ越してきてしまったかもしれない、と少し後悔した。

ある日の夜、家から少し離れたゴミ捨て場に夫と一緒にゴミを捨てに行った。家を出ると、隣家からまた獣の叫ぶような喚き声が響き渡っている。二人ともなんとも言えない気分でゴミを捨て、帰ってくるとさらにエスカレートしている。怒鳴られているのはどう考えてもあのおばあちゃんだ。私はもう我慢できなくなった。

私の父はアル中で、母へのDV、モラハラ、時に子どもにも手をあげる最低な男だった。大人になってからいろいろ学ぶうちに、父はおそらく自己愛性人格障害というものだったのだろうと分かったけれど、母が父に耐えきれず逃げ出すまでの何十年にも渡る辛い記憶は今も私の大きな心の傷になっている。私たち姉妹を心配してくれたのは母方の祖母だけだった。父の両親は早くに亡くなり、父の兄弟を含め父方の親戚は全く関わろうとしなかった。私たち姉妹には男兄弟はおらず、私と姉と妹、そして母の女ばかり。家の中には言葉でも腕力でも父に立ち向かえる強い人間はいなかった。まだ幼く、父の暴言暴力に怯えるだけの私たちに助けの手を差し伸べようとする親類もだれもいなかった。今でも当時のことを思うと腹の底から怒りや恨みが込み上げてくるのを抑えられない。

ゴミ捨てに行ったあの晩、隣家から聞こえてくる怒声を聞きながら、私の中で何かがプチンと切れた。夫に向かって、あのうちは私のうちと一緒だ!集落の人はみんなこの声を聞いてるはずなのに誰も助けようとしない!うちもそうだった!震える声でそう訴えながら、私は泣いていた。夫は私をなだめ、近所の人が何か知ってるかもしれないから聞いてくる、お前は家に入って少し落ち着け、と言ってくれた。夫に申し訳ない、冷静にならなくては、と思いつつ、止む気配のない怒鳴り声に私の中の怒りがまた抑えようもなく湧き上がってきた。頭の中が真っ白になり、一人フラフラと隣家の玄関に向かった。殺してやる、心の中でそう声がした。

ちょうど戻ってきた夫が隣家に向かう私を見つけ、必死で走って止めてくれた。話を聞いてきたからまず家に入ろう、とめどなく涙を流し呆然としている私を、夫はそう言って家に連れ戻してくれた。

近所の人の話では、怒鳴っているのは嫁ではなく長男だとのこと。まるっきり女性のような声なので、息子とは思わなかった。彼は高校を出てからもう何十年も家に引きこもっているらしい。そういえば引っ越してきてから何回か、中年の男性の姿が窓越しにチラッと見えた。母親に対する罵声は、この何十年もの間ずっと続いているとのこと。あまりのうるささに近所の親父さんが怒鳴り込んだこともあったそうだが、それで治まることもなく、地区の民生委員の方が駐在さんと一緒に乗り込んだこともあったそうだ。ところが、当の息子が変わらないのはもちろんのこと、標的にされている母親(父親に対しては言わないらしい)が、そのような介入を嫌うどころか逆恨みするようなこともあったらしい。つまり、近隣の人たちもあれやこれやと策を講じたが、何も変わらず変えられず今に至る、ということらしい。

最初私は、この家族が集落からも親戚からも見捨てられているのだと思い込み、義憤にかられて絶対にあの年老いた母親を救ってやろうと本気で考えていた。実際、市役所の福祉課まで出向いて状況を説明し、介入してほしいと訴えまでした。

ところが後日、件の民生委員の方とお話しすると、あの母親はこちらが何かすると逆に怒ったりするから、恨みを買わないようにあなたもむしろ気をつけて、とのことだった。あまりのことに、しばらく呆然としてしまった。あれだけ酷い目にあいながら、あの年老いた母親は、私たちに関わるなと?なんとかして助けたいと思う手を、自分で振り払い続けてきたと?ただただ信じられず、自分の中の怒りをどこに向けていいのか分からなくなってしまった。

 

今日も酷い怒鳴り声が、二重サッシの窓越しに聞こえてくる。怒鳴り声というより、叫び声だ。私の過去の家庭環境をよく知る夫は、私の精神が不安定になることを何より心配してくれている。夫がよくよく隣家の騒音に耳を傾けると、もう50も過ぎているであろう息子が母親に向けて喚き散らしている中身は「夕ご飯のおかずが野菜ばかり(肉がない)」だの「お盆でどこの店もやってないのに今日のご飯はどうするつもりなのか」だの、あきれ返るほど下らないことばかりらしい。少しでも私の気持ちを和らげようと、夫はそれを私に教えて笑い話にしてくれる。それを聞くと私も、怒り狂っている自分がバカらしく思えて少し気が楽になる。夫の優しさはありがたいと思う。ただ、そんな風に思えるのも束の間、毎日毎日飽きもせず叫び続けるあの息子に自分の父親を重ね、殺意を覚えずにはいられない。夫が止めてくれたあの夜、私は自分も死んでもいいからあの叫び続ける隣人を刺してやる、と頭のどこかで本気で考えていた。今もその衝動を抑えるのが正直難しい。

当面の対策は夫が買ってくれたノイズキャンセリングイヤホン。これを耳に突っ込んで、アプリで雨の音を聴く。海や山も近く、自然に恵まれたこの土地で、なぜ本当の雨音や波の音を聴かずに、窓を閉め切ってイヤホンで自然音を聴いているのか。口に出してはいけない言葉だとは分かっている、それでも、「死んでしまえ」それが頭を何度もよぎる。隣家との間に分厚い壁でも作ろうか。それしかないかもしれない。

建具のペンキ塗り完了

先日挑戦した建具(襖)のペンキ塗りが完了。

Before↓

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After↓

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オリーブゴールドという色もこうやって見ると悪くない。壁も白く塗り替えればさらに部屋が明るくなりそう。とはいえ壁の塗り替えは結構な重労働。今、自室にする予定の和室の壁を塗り始めているけれど、床から梁までを幅2メートルくらい塗るだけで2時間くらいかかった。八畳くらいの部屋でもまだまだ壁はたくさん残ってる。そもそもこんな梅雨の時期にエアコンもない部屋でやる作業ではないと思った。作業が嫌いなわけではないけれど、とにかく早く結果が見たいせっかちな性格なので、2時間かけてこれだけ…という結果にちょっと萎えた。加えてこの蒸し暑さの中での作業だったので、せっかく始めた念願のDIYそのものが嫌いになってしまいそうだった。ここは落ち着いて、長期戦で行こう。壁は逃げない。

 

あー、でも早く塗り終わった部屋で生活したい!

建具に色を塗る

居間の建具が古くて、貼ってある布?がボロボロなのがずっと気になっていた。

 

手垢のついた建具を使い続けるくらいなら、と、思い切ってバリバリと剥がす。縦横に糸を張り巡らせた和紙のような感じで、この糸があるせいでなかなか剥げない。最後はカッターを持ってきてザックリと。引き手の金具もマイナスドライバーで強引に外す。

 

全部剥がし終えるとかなり気分がスッキリ。以前の住人の手垢の汚れが視界から消えることの気持ちよさ。

 

そこにペンキで色を塗ろう、と思いつつ、このところの暑さと湿気にやられ、今日はやめとこう、今日も疲れたし…と一週間ほど先延ばしにしていた。

 

だんだんこの「いつかやらなきゃ」が負担になってきたので、本日思い切ってバケツとローラー、刷毛を取り出す。この行動だけでスイッチが入るからDIYの力は偉大。

 

あっという間に下地塗りが完了。最初は一回塗りでいいかー、と思っていたのにやり始めると二回、三回と丁寧にやりたくなる。手を動かすとどんどんエネルギーが湧いてくる不思議。

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あとは乾くのを待って好きな色のペンキを塗る。以前、家のあちこちを塗り替えたくてホームセンターで試し買いしたハピオセレクトのペンキが5色もある。居間をあんまり派手な色にすると落ち着かない、と夫が言っていたので、一番落ち着いた色合いの(ような気がする)「オリーブゴールド」に決定。

 

ただ、ペンキは塗ってみないと分からない。「サンシャイン」という名前に惹かれて買った明るいイエローで脱衣所と洗面所の壁一面を塗って妹に写真を送ると「サイケデリック!」という返信が。自分ではなかなかかわいいと思っていたのだけど。夫の感想は「俺が大学時代に住んでたアパートの壁がこんな感じだった」…それって何十年前?昭和?茶色の柱との相性が悪いのかしら…

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「オリーブゴールド」もゴールドと名前に入っているくらいだから、下手をすると和室に馴染まない変なキラキラ感が出てしまうかも。いい感じに落ち着いた色合いであってくれますように、と祈る。

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さて、そろそろ塗ってみるか。

 

海辺の空き家を買う

なんて言うとすごくおしゃれな感じがして恥ずかしい。実際は築27年、カメムシだらけで中途半端に古い日本家屋。

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今住んでいる自治体の空き家バンクを覗いていて、たまたま見つけた。この時私は空き家バンクがそもそも移住者向けのものだということも知らなかった。市役所に問い合わせて初めて知って恥ずかしい思いをした。それ以上に、本来この町への移住者を増やすためのシステムを地元民が利用するのはよくないという罪悪感もあったが、担当の方によれば売主が同意すれば空き家バンクから外して個人で交渉することは可能とのことなので、恐縮しながらお願いすることにした。なにせ、仕事を辞めてしまった以上、月7万近いアパート代などとても払い続けられないのだ。一刻も早く住む場所を確保しないとあっという間に退職金も無くなってしまう。

何より、安い。都会の人からしたら、本当にこれで一軒家が買えるとはとても信じられない価格。言ってしまえば、ジャスト200万。県都出身でここより多少は都会から来た私から見ても、考えられない破格の物件。部屋数は6DKだから贅沢と言うほかない。

とはいえ建てられたのは平成に入ってからだから古民家というわけでもないし、外壁は色褪せたそっけないサイディング、瓦は安いセメント瓦らしく海風に晒されて砂がこびりついている。ボイラーの交換必要、洗面台は水が出ない、そして前述の通りカメムシにとって格好の越冬場所らしい。最初に見学に行った時は数匹ころがっているくらいだったが、後日訪ねると北向きの部屋の障子にびっしりヤツがとまっていて心が折れそうになった。

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いや、カメムシなんかに私の第二の人生のスタートを邪魔させるわけにはいかない。何のために先人たちが殺虫剤を作ってくれたのか。戦わなければ。

すでに持ち主が亡くなって6、7年経っているとのことだが、幸い娘さんとそのご主人が時々手入れしてくださっていたそうで、家自体はそれほど酷く傷んではいなかった。隣接する家庭菜園には柿の木、水仙、家の前にはまだ時期ではないけれど紫陽花、百日紅ツツジの植え込み、雑草も丁寧に刈ってあり、先日訪れるとピンク、白、赤のグラデーションの見事な木瓜の花が咲いていた。この家のご主人が丁寧に暮らしておられたことが窺える気がした。

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最初に売りに出した時は今の倍の価格だったそうだが、車で入るのが難しい細い路地からしかアプローチできないため、過去に何組も買い取り希望者がいたにもかかわらず結局契約まで至らなかったとのこと。確かに普通車だと駐車スペースに停めるためにハンドルを切ると車と隣家の石垣との隙間が5センチくらいしかなく、ちょっと気を抜くとたちまち車に凄まじい傷がつくであろうことは想像に難くない。

私は狭いところに停めるのは比較的慣れているので(というか車を擦ってもあんまり気にしないので)それほど大きな問題とは思わなかったが、運転が苦手な人は車で敷地に入る段階でギョッとするだろう。これだと引越し屋さんのトラックが入るのもまず無理だ。見学者たちが敬遠したというのもうなづける。

そんな悪条件が、私にとってはラッキーだったということか。この入りにくさのおかげで、私が見つけるまで7年もの間、この家は誰の手にも渡ることなくここで待っていてくれたのだ。そう考えると「縁」という言葉を思い浮かべずにはいられない。困ったときに必死で探すとちゃんと見つけることができるものなのだなあと感動した。

さて、残るはカメムシ問題だ。5月の連休中には暖かさが一気に増したため、その大半が陽気につられて外に出たようではあるが、次の正念場は寒さの戻ってくる秋である。すでにムシムシバスターズという分かりやすい名前の業者さんに、秋になったらよろしくお願いしますと連絡しておいた。

ちなみにこの1ヶ月ほどの戦いの結果分かったことは、どんな強力な殺虫剤よりも冷凍スプレータイプが断然効果的(臭いを出さずに逝ってくれる)ということ。あれっ、なんか急に寒いなぐらいに思いながら息絶えるのだろう。人間の勝手、人間の業とは知りつつ、しばらくは買い貯めた冷凍スプレーで凌ぎたいと思う。

 

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